日頃よりＴ&Ｄフィナンシャル生命をお引き立ていただき、誠にありがとうございます。
当社は、Ｔ&Ｄ保険グループにおける生命保険3社のうちの一社であり、金融機関や来店型保険ショップ等の乗合代理店チャネルを通じた生命保険販売に特化した生命保険会社です。経営ビジョン「お客さまやパートナーとていねいに向き合い、選ばれる会社へ　～Ｔ&Ｄフィナンシャル生命は、代理店をパートナーとし、お客さまの人生のこれからに豊かさと安心をお届けします～」のもと、「お客さま本位」を全社共通の価値観として、お客さまにご満足いただける経営に努め、このビジネス分野において確固たる地位を築いてまいりたいと存じます。
2024年度は、日本銀行によるマイナス金利解除後の追加利上げを受けて、国内長期金利が大幅に上昇する一方、株式市場は変動が大きく年間では下落しました。生命保険業界では円建て一時払保険の販売増により、新契約業績が前年を上回りました。
当社は、2024年9月に、円ならではの安心感でそなえる「生涯プレミアムジャパン」シリーズと、海外の金利と為替を活用する「生涯プレミアムワールド」シリーズを一体化した「生涯プレミアムワールド6」を発売するなど、より幅広いお客さまのニーズに対応してまいりました。こうした取組みに加えて、円建て商品が好調に推移したことで、2024年度の当社新契約年換算保険料は896億円と、昨年度に引き続き計画を大きく上回りました。
生命保険業界を取り巻く環境は、人口減少・少子高齢化の進行、価値観やライフスタイルの多様化、ITや生成AIの進展によるデジタル化の加速、さらには金融市場の不確実性の高まりなど、かつてないスピードで変化しています。
こうした環境の中で、当社は「お客さま本位」を経営の根幹に据え、代理店をパートナーとしながら、お客さま一人ひとりの人生に寄り添う保険商品とサービスの提供に努めてまいりました。2025年度も引き続き、これまでの取組みを進化させ、変化する社会とお客さまのニーズに応えていきたいと考えています。
特に、2024年9月に金融庁が改訂した「顧客本位の業務運営に関する原則」に追加された「プロダクトガバナンスに関する補充原則」は、乗合代理店チャネルにおける生命保険販売を専業としてきた当社にとって重要な指針となります。これは、商品設計から販売、アフターフォローに至るまでの全プロセスにおいて、お客さまの最善の利益を実現する体制整備を求めるものであり、当社はこの原則を真摯に受け止め、パートナーである代理店とともに、品質管理の強化に取り組んでまいります。
さらに、導入が予定されている経済価値ベースのソルベンシー規制への対応や再保険・資産運用の高度化、デジタル技術の活用など、資本の健全性と効率性を両立させる体制整備を進めてまいります。
社員一人ひとりがいきいきと働ける職場づくりにも注力し、すべての役職員が一丸となって、お客さまや代理店の皆さまに「選ばれる会社」となれるよう、明るく、元気に、前向きに取り組んでいく所存です。
今後とも変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。